ごあいさつ
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本校の位置する亘理町は宮城県の南東部,仙台市から南へ26キロメートルほどのところにあります。東に太平洋,西に阿武隈山地,北に阿武隈川が流れていて,冬は比較的温暖であり,夏は心地よい海風が暑さを和らげてくれて過ごしやすい,そのような町にある学校です。
本校は,亘理伊達家,伊達成実公が築いた臥牛城の学問所である日就館跡地に,明治31年(1898年),郡立の養蚕学校として設立されました。創立以来,時代の変化に伴って校名や教育内容の幾多の変遷を経て,平成30年に創立120周年式典を終え,今年125年目を迎えた県内でも屈指の伝統校になります。「質実剛健」「勤勉力行」の校訓のもと,地域の文化や教育の拠点として,これまで19,000名余りの有為な人材を輩出し,卒業生は地元亘理町や山元町はもとより,県内外の各地で活躍しています。
各学年5クラス編成で,今年度は全校生徒が344名の中規模校です。普通科(普通コース/園芸コース),食品化学科,商業科,家政科の4学科2コースを設置し,大学や専修学校,就職等の多岐にわたる生徒の進路希望に対応しています。
本校は,様々な専門学科を有するため,その特色を生かし,食品化学科は令和3年度には,「イチジクのキャラメルソース」が山元町からブランド認証を受け,イチジクグミやイチジクのクリームチーズに引き続き商品化されました。また,令和3年度に引き続き家政科の生徒が,令和4年度の「高校生地産地消お弁当コンテスト」で2つの班が優秀賞を獲得し,お弁当が商品化されミニストップやイオンで販売され好評を博しました。さらに,「全国高校家庭科技術検定」において,全4部門(和服・洋服・食物調理・保育)で一級に合格するなどの活躍を見せております。
このように地域に根ざし地元に愛されている学校ですが,太平洋まで7.5kmの距離にある学校でもあり,東日本大震災では様々な体験をしました。震災後12年を経て復興が進む宮城県亘理町にある高校として,町内荒浜の海岸で「ハマボウフウ」の苗植えに取り組むなど,町を新たな災害から守れるよう防災教育にも力を入れて取り組んでおります。これからも,一人ひとりを大切にし,地域のため人のために尽くすことができる真に強い人間の育成のため,多様な教育課程に様々な取り組みを織り交ぜながら教育活動を行ってまいります。
結びに,目標に向かって教職員と生徒が一丸となって教育活動の充実に努めてまいります。今後ともご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
校長 佐藤 勝義